令和4年7月4日

お客様各位

株式会社山路フードシステム
代表取締役 松井 大輔

食中毒事故に関する再発防止対策について

この度、5月19日に弊社大和事業所で製造した座間市中学校給食で食中毒事故が発生したことにより、
大変多くの生徒様・教職員様に健康被害を与えてしまった事を心よりお詫び申し上げます。
また、多くのお客様、関係者の皆様に多大なるご迷惑とご心配、ご不便をおかけしましたことを重ねてお詫び申し上げます。
下記のとおり、再発防止対策等をご報告させていただきます。

1.5月19日の献立
・チキンプロバンス風
・じゃがいもとツナのカレー炒め
・パスタサラダ
・マンゴーゼリー

2.原因物質について
検食から菌の検出はされず原因食材の断定はされておりません。
所轄である厚木保健福祉事務所(大和センター)が実施した検便検査により、
複数のお客様、担当栄養士の検体よりウェルシュ菌の検出があったとのことで、
疫学調査によりウェルシュ菌が原因物質と特定されております。

3.原因食品について
『チキンのプロバンス風』『じゃがいもとツナのカレー炒め』『パスタサラダ』の可能性が高いと
厚木市保健福祉事務所(大和センター)より報告を受けました。
その後、喫食されたお客様へお配りしご協力いただいた「健康被害調査票」の回収内容から、
『チキンプロバンス風』が原因であった可能性が高く、それを仮定として製造工程や考えられる汚染経路の改善を行いました。

4.作業工程について
(1)当日の工程
①鶏モモ肉カットを仕様書の通りの調味料で専用のコンテナで漬け込む
②食材をホテルパンに並べる
③コンベクションオーブンで焼く(180℃20分)
④食材の芯温を1バッチ毎に計る(85℃1分)
⑤消毒済みのコンテナにシートを敷き完成した食材を移す
⑥クラス毎に振り分けしながら盛付作業
⑦完成品を出荷準備室へ移動

(2)改善後の工程
①鶏モモ肉カットを仕様書の通りの調味料で専用のコンテナで漬け込む
②食材をホテルパンに並べる
③コンベクションオーブンで焼く(180℃20分)
④食材の芯温を1バッチ毎に計る(90℃に到達)
⑤消毒済みのコンテナにシートを敷き完成した食材を移す
⑥真空冷却機で冷却(15分で20℃以下)
⑦盛付作業に入るまでは、冷蔵庫保管
⑧クラス毎に振り分けしながら盛付作業
⑨完成品を出荷準備室へ移動

5.原因および再発防止について
(1)原因
ウェルシュ菌の特性は45℃前後(至適温度)で急激に増殖し、
その食品を食べてしまった場合には、腹痛・下痢などの症状を食後6~18時間の間に引き起こします。
しかし、一度芽胞を形成してしまうと通常の加熱(沸騰したお湯100℃)では死滅せず、
死滅させるには120℃4分が必要と言われています。

座間市中学校給食は
9時 加熱調理開始
10時半 盛付開始
11時ごろ 配送車両で各学校へ納品
と言う工程でお届けしております。

この工程の中で加熱調理後に温かい状態で盛付をしたことにより繁殖最適温度帯で菌が増殖したものと考えられます。
適切な冷却処理を行っていれば防げた食中毒であり深く反省しております。
(2)再発防止策
①加熱品の冷却マニュアルの見直し(真空冷却機とブラストチラーを利用した全メニューの冷却の徹底と実施)
②初発菌の管理を徹底し、カット野菜など調理前洗浄回数を増やします。および、協力業者様への管理状態の視察回数も年に2回実施します。
③調理従事者を基準とする全従業員への衛生教育の実施(5月26日に厚木保健福祉事務所(大和センター)にて31名衛生講習の受講)
④第三者機関による衛生講習会(毎年3回2月・6月・10月に実施)にて
厚木保健福祉事務所(大和センター)で行われた講習の動画を投影
・6月13日 相模原事業所 
・6月15日 給食事業所
・6月17日 湘南事業所
・6月24日 大和事業所

6.今後の衛生対策について
安全を更に工場させるため、再発防止対策の実施と検証を継続して行います。
弊社工程表調理マニュアルの再点検及びメニューの見直し、工場内の徹底的な清掃及び消毒など 今まで以上に再発防止対策を講じます。

以上
 
以上